「シリーズ貧困拡大社会 “生きる力”を取り戻す」

先週火曜日の話なのだけど、ツイッターで流れていた宣伝が興味深かったので、NHKの「ハートネットTV」を見ました(ぅ・ω・)ぅ

二日続けて「女性の貧困」がテーマ。
今日の放送では、「婦人保護施設」が取り上げられていた(なお、月曜日のは見逃しました)。

「シリーズ貧困拡大社会 “生きる力”を取り戻す」

シリーズ貧困拡大社会。9月は、2日連続で「女性の貧困」を取り上げます。2回目は、女性福祉の最後の砦(とりで)と呼ばれる「婦人保護施設」を取材します。さまざまな困難を抱え、都道府県が保護が必要と認定した女性たちが、施設内で寝食を共にしながら、地域での自立に向けた支援を受けています。施設にやってくる女性の経歴はさまざま。夫のDVから逃れてきた人、性産業に従事していた人、仕事もなくネットカフェを転々としてきた人・・・。近年、複数の婦人保護施設が行った入所女性の実態調査の結果、これまで知られてこなかった厳しい現実も明らかになりました。入所女性の3割が、路上やネットカフェで暮らすなど住所がない状態で保護。7割が性虐待やDVなどの何らかの暴力を受けた経験があり、その多くは、心の病やトラウマから人と関われず、就労や地域での自立さえ困難なほど追い込まれてきたという現実です。貧困と複雑に絡み合う女性ならではの課題にどう向き合えばいいのでしょうか。ある婦人保護施設にカメラを据え、これまでオープンにされることのなかった、女性たちの知られざる現実と支援者の取り組みを伝えます。


実はこういう施設を知るのは初めて。
家庭内暴力などによって生活の場を奪われたり、幼いころの家庭の事情等によって現在うまく社会生活を送れなかったりする女性達に対し、社会のつながりを再構築し、自立するまでの支援を行うみたい。
番組からは、「行くあてのない」「誰にも相談できない」女性を守る大切なセーフティネットの役割を果たしているようです。


こういう施設の援助が必要だけど、施設の存在をご存知ない方もいると思うので、ぜひ多くの方に知ってほしいことだと思います。


課題は、自立の目途が立って婦人保護施設を出はしたけれども、住んでいる地域の中になじめず、以前のようにまた孤立してしまう女性のこと。
施設側は、職員自ら施設を出た女性の元へ足を運ぶほか、NPOや人権団体とパイプを持ち、貧困女性を守るネットワークづくりをおこなっているようでした。

地域社会における人と人とのつながりが疎遠になってしまっている現代社会においてもやり方次第なようで、これはこの問題に限らず参考になります。


一番は、被害女性の存在をいち早く察知できたり守れたりする地域社会を作ること、また、自立を始めたばかりの女性を受け入れやすいコミュニティがあるのがいいのだけど・・・。


ただ、疑問に思ったが、ああいう施設は各地域にどれくらいあるのだろう? 現状、必要な施設の数は確保されているのでしょうか?
広い地域にひとつだけとかなると、必要とされている人もなかなかたどりつけないですし、前述したアフターケアも難しくなりそうです。


施設で働く方々の待遇も気にはなります。残念なことですが、往々にして福祉施設で働く人の待遇は、労務の内容と比較して決していい方ではないように思えます。
番組に出演していた人たちは、使命感や人間に寄りそうあたたかさを感じられました。ただ、どうしてもストレスが多そうなお仕事だけに、全国的にこういった施設の職員さんが安心して働ける状況は整っているかということもちょっと気になりました。